施工実績

公共建築

瀬戸内海歴史民俗資料館

瀬戸内海歴史民俗資料館

設計
建築:香川県建築課
監修
文化庁建造物課
構造:木村俊彦構造設計事務所
設備:香川県建築課
施工
建築:高岸工務店
電気:株式会社 きんでん
給排水・衛生・空調:第一設備工業四国出張所
石壁:和泉正敏
造園:桂組
構造・規模
RC造平家一部中2階
敷地面積
45,094m²
建築面積
3,003m²
延床面積
3,275m²
工期
1972年1月~1973年5月

  • 日本建築学会賞(作品部門)
  • 第一回公共建築賞・優秀賞
  • 公共建築百選
  • JIA25年賞
  • DOCOMOMO JAPAN「日本におけるモダン・ムーブメントの建築164選」

考えから形まで (抜粋)

そのときイサム・ノグチ氏が、「最近の美術館は、出たり入ったりしながら回ってくる」といった言葉が、その後カシミールでの、ダル湖の静かな風景を見たり、見事な構成の古いパレスの跡をみたりしながらも、ずっと胸につかえていた。イスラエルのエルサレム美術館を見たいと思って出かけた私は、インドでいくつかの素晴らしい建築に遭遇した。それは、ル・コルビュジェのもの、ルイス・カーンのもの、そして、ガンジー記念館も悪くない。殊の外アーメダバッドで見たカーンの建築には魅せられた。それは、そこにある土で焼いて作ったもので、すべてインド人の手で、卓抜たる発想、綿密周到ですぐれたデザイン、仕事とのバランスなどでまとめあげられた見事な形があった。イスラエルへ行くことを取り止めた私はニューデリーでイサム・ノグチさんと別れ、帰途についた。途中香港で一泊したとき、一夜を費して、スケッチブックにまとめた。そのときの形が原型になった。

山本 忠司
(出展:「新建築」1973年10月号)